英国保健省が医薬品規制官庁(MHRA)の改革へ
2004-12-22
英国保健省が医薬品規制官庁(MHRA)の改革へ
(キーワード: 英国医薬品庁(MHRA)、医薬品規制の改革、患者の参加、利害の衝突の排除)
11月の「注目情報」で、英国下院保健委員会の公聴会において、抗うつ剤パキシルの有害副作用問題などでMHRA(英国医薬品庁、より正確には医薬品ヘルスケアプロダクツ規制庁)が批判され、保健委員会がMHRAの改組を考えているということをお伝えしました(※1)。その後の進展をBBCニュース(2004.11.11)が伝えています(※2)。以下はその概要です。
[医薬品認可を行う組織体を大改造]
保健省は、システムの独立性をもっと強めるため、医薬品規制方法
の改革について、その概要を明らかにした。
認可に責任を持つMHRA(英国医薬品庁)組織体の新しい管理基準(code
of conduct)が整えられる。その基準では、医薬品安全性委員会(CSM、
従来のCSMのCはCommitteeであったが、名称変更の組織体でのCは
Commissionとなる)の構成員が製薬企業と利害関係を持つことは許さ
れない。また、審査過程により多くの患者の関与を求める。
名称変更されたCSMには、2人の非専門家代表が参加する。また計画さ
れているすべての専門諮問委員会にも患者の代表が入る。MHRAはまた、
製薬企業に臨床試験データを公表する協定への取り組みを文書で求め
る。
(T)