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米国マサチューセッツ上院で、企業の医師への贈り物・もてなしを全面的に禁じる法律が満場一致で通過

2008-06-20

(キーワード: 製薬企業の医師もてなし禁止法、米国マサチューセッツ州、利益相反管理)

 米国では製薬企業からの医師への支払いに関して、その情報公開を求める法律をいくつかの州で制定しており、合衆国全体でも法律制定に向けて、上院高齢者問題特別委員会が公聴会を開催するなど活発に動いている(2007年8月注目情報、※1)。しかし、先進的な州であるバーモント州とミネソタ州において、実際に情報公開法で開示を求めた結果、受領者の医師名が特定できないなど非常に限定されたデータしか得られず、製薬企業の販売促進(プロモーション)活動についての基本的な情報開示に関しては不十分であることが明らかにされた(2007年12月注目情報、※2)。
今回のマサチューセッツ州議会の取り組みは、利益相反に関する情報公開にとどまらず、製薬企業から医師への支払いを禁止する法律の制定と言う意味で注目される。
以下は、2008年4月21日メドヘッドライン(MedHeadlines)の報道(※3)の要旨である。

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 米国マサチューセッツ州上院は、企業の医師への贈り物・もてなしを全面的に禁じる法律を36対0の満場一致で通過させた。法案の成立には下院の議決と知事の署名が必要である。
 違反者には1回あたり5000ドル(約55万円)の罰金が課せられる。ミネソタ州、バーモント州の法律も、企業の医師への贈り物・もてなしを制限しているが、金額にかかわらず禁止をうちだしたのは、このマサチューセッツ州が全米で初めてのことである。
 医学界からは、臨床試験がなされなくなり、患者の新薬へのアクセスを困難にする、医学継続教育を著しく制限するなどの、激しい抵抗がされている。 (M)