欧州製薬団体連合会(EFPIA)が「患者団体との関係の倫理規定」をはじめて制定
2008-01-21
(キーワード: 欧州製薬団体連合会EFPIA、患者団体との関係の倫理規定、資金援助)
患者団体と製薬企業との金銭的な関係がもたらす悪影響が懸念されている。欧州製薬団体連合会(EFPIA)が、「患者団体との関係についての倫理規定」(※1)をはじめて制定したことを、スクリップ誌2007年11月16日号が伝えている。
紹介されているEFPIAの考え方は、新たな倫理規定は両者の関係の透明性(情報公開)を強めるもので、資金援助については、一対一の関係は好ましくないが患者団体は多様な資金援助を必要としている、というものである。
以下は記事の要旨である。
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欧州製薬団体連合会(EFPIA)は、加盟団体の患者団体との関係についてのはじめての倫理規定を公表した。EFPIAは、32の国単位の製薬団体連合会と44の大手製薬企業から構成されている。患者団体との関係の透明性を高めるもので、患者団体への回覧を経て2007年10月に決定された。
製薬企業は患者団体の唯一の資金援助者となることを求めてはならず、患者団体には複数の企業からの多様な資金援助が必要としている。加盟企業は、2008年1月以降に財政的援助ないし重要な非財政的間接的援助を行った患者団体の名称を、2009年の3月末までに公表するよう求められる。また資金援助の内容についての簡潔な記載も求められる。
この倫理規定は遅くても来年2008年7月1日には実施される。
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なお日本では、日本製薬工業協会(製薬協)、日本薬業団体連合会(日薬連)ともに、このような患者団体との関係の倫理規定そのものを制定していない。 (T)
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