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「プラザキサ(ダビガトラン)に関する意見書」を提出

2016-03-03

 薬害オンブズパースン会議は、2016年3月2日付で、「プラザキサ(ダビガトラン)に関する意見書」を厚生労働大臣および日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社宛に送付いたしました。

 プラザキサは、血液凝固能モニタリングを不要とする薬剤であることを従来品との差別化のポイントにして販売されていますが、血液抗凝固能モニタリングなしの使用は危険で死亡につながる危険性が高いこと、臨床試験結果の信頼性に疑義があり有効性・安全性が実証されていないこと、中和剤が承認販売されていないこと、現に我が国においても死亡例が相次ぎブルーレターが発出され、その後も死亡例や重篤な出血の報告が続いていることから、被害の発生・拡大を防止するため、販売を一時停止すべきであるとして、今回意見書を提出したものです。意見の趣旨は以下の通りです。

<意見の趣旨>

1 厚生労働大臣に対し、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社が製造販売するプラザキサの販売の一時停止及び回収を内容とする緊急命令を発動することを求める(薬機法69条の3)。
  
2 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社に対し、プラザキサに関する以下の各項目の実施を求める。

(1) プラザキサの販売を一時停止すること。

(2) 販売を再開するにあたっては、以下の項目を実施すること。

1) 血液抗凝固能のモニタリング法を確立すること。その際添付文書やウェブサイトでも触れている、aPTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)測定をモニタリング法として利用することについての見解を明確に示すこと。

2) 第三者により血栓イベント、出血イベントと血漿中濃度、各種血液抗凝固能検査結果との関連について再評価が可能となるように、RE-LY試験の結果を全面的に開示すること。

3) 適切な試験設計のもとに、確立された血液抗凝固能モニタリング法に基づいて、両剤ともにモニタリングにより用量調節を行いつつ、ワルファリンとの二重遮蔽による比較臨床試験を実施すること。

4) 中和剤の承認を取得すること。

(3) 添付文書にプラザキサからワルファリンへの切り替え方法を明示すること。

以上