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子宮頸がん征圧をめざす専門家会議に対して、「ワクチンメーカーとの経済的関係に関する公開質問書」を提出

2014-06-19

 当会議は、2014年6月18日、子宮頸がん征圧をめざす専門家会議に対して、「ワクチンメーカーとの経済的関係に関する公開質問書」を送付しました。

 子宮頸がん征圧をめざす専門家会議(以下、「専門家会議」といいます)は、2008年11月の設立以来、検診率向上に加え、一貫してその活動目標にHPVワクチンのわが国における普及・接種推進を掲げ、政府、国会、自治体、メディア、医療機関、啓発団体、市民といった幅広い層に対して、きわめて多彩な活動を行うなど、わが国のHPVワクチン推進運動の総本山とも言うべき役割を果たし、HPVワクチンに関連する立法、行政、及び世論形成等に大きな影響を与えてきました。
 そして、HPVワクチンによる重篤な副反応症例報告が多数に及ぶことが明らかとなった2013年4月以降は、HPVワクチンの接種勧奨再開を求める活動を続けています。

 ところが、2013年度から始まった製薬企業の情報開示により、専門家会議は、2012年度に、ガーダシルを製造販売するMSD株式会社から2000万円、サーバリックスを製造販売するグラクソ・スミスクライン株式会社から1500万円という巨額の寄付金を受領していることが明らかとなりました。
 専門家団体として、学術的見地からHPVワクチンの必要性を訴え、早期承認や接種拡大を求める活動をしていた専門家会議が、当該ワクチンメーカーからの資金提供を受けていたとすれば、利益相反の観点から決して看過できない事実と考えられます。

 専門家団体としてHPVワクチンに関する政策決定に影響を与えることを目的とする活動内容に照らせば、専門家会議は、少なくとも、ワクチンメーカーとの経済的関係を明らかにした上で活動すべきものと考えます。
 また、専門家会議の活動においてHPVワクチン接種推進に関する執筆や講演等の活動を担当している委員は、個人としてもワクチンメーカーとの経済的関係を明らかにすべきですが、専門家会議の活動資金にワクチンメーカーの資金が含まれていることからすれば、専門家会議と委員との経済的関係を明らかにすることも要求されると考えられます。

 そこで、当会議は、専門家会議に対し、以下の質問を行い、2014年7月10日までに文書をもって回答することを求めました。

<質問事項>
1 貴会議が、設立以降現在までに、MSD株式会社及びグラクソ・スミスクライン株式会社から受領した寄付金の年度ごとの金額。

2 貴会議が、設立以降現在までに、MSD株式会社及びグラクソ・スミスクライン株式会社から受領した上記1以外の金銭(名目を問わない)の年度ごとの金額及びその費目。

3 貴会議の設立以降現在までの各年度の受入寄付金総額において、MSD株式会社及びグラクソ・スミスクライン株式会社からの寄付金が占める割合。

4 以下の貴会議実行委員及び委員に対し、2012年度に貴会議が支払った金銭(報酬、執筆料、講演料、旅費交通費等名目を問わない)の費目及び金額。
(1) 全ての実行委員
(2) 宮城悦子委員
(3) 上坊敏子委員
(4) Sharon Hanley委員

                                       以上