活動状況

  1. ホーム
  2. 活動状況

「緊急承認制度に関する意見書」を提出・公表

2022-03-07

 薬害オンブズパースン会議は2022年3月7日、厚生労働省に対し、「緊急承認制度に関する意見書」を提出しました。

 この意見書では、以下のとおり求めています。

1 通常の承認の例外として既に制度化されている条件付き承認制度、再生医療等製品の条件・期限付き承認制度、及び特例承認制度の運用における問題点の批判的な総括をするべきであり、それなくして、制度を創設することには反対する。

2 米国EUAと同様、承認ではなく使用許可とするべきである。

3 適用の要件等を厳格にするべきであり、仮に、緊急承認とする場合は、少なくとも、薬機法改正法案について、以下の点を修正するべきである。

(1) 適用要件を定めた第1項第1号を「パンデミック、原子力事故、バイオテロなど、国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある緊急事態において、重篤または生命に関わる疾病・状況の拡大を防止するために、緊急に使用されることが必要な医薬品であり、かつ、当該医薬品の使用以外に適当な方法がないこと」とし、緊急事態への対応を想定した制度であることを明確にするべきである。

(2) 第3項の期限の延長は1回に限る旨を明記するべきである。

(3) 第5項のうち、「この場合における同条第三項の規定の適用については、同項中『臨床試験の試験成績に関する資料その他の』とあるのは、『その医薬品の使用成績に関する資料その他の厚生労働省令で定める』とする」という記載を削除し、期限内に改めて行う承認申請には、通常の申請と同様に、検証的臨床試験成績の提出を求めるべきである。

(4) 第5項により改めて承認の申請がなされた場合の承認審査期間の上限を定め、審査中を理由に緊急承認の効力がいたずらに続く事態とならないようにするべきである。

4 新制度を創設する場合には、知見の集積や有効性の検証が不十分な中で市場に出す医薬品等にふさわしい市販後安全対策と救済制度のあり方を示すべきである。


 詳細は、以下の「関連資料・リンク等」欄をクリックして意見をお読みください。

関連資料・リンク等