No.5 (1999-04-01)
昨年5月以来、追いかけてきた「効かない薬」脳循環代謝改善剤を巡る続報です。
目標は、「効かない薬(あるいは危ない薬)でも売った者勝ちの現状を許しておくことは、薬害を許すことに繋がる。製薬企業が効かない薬で儲けたお金を吐き出させよう。」
しかし、自治体病院が同薬を購入した金額を情報公開させて、住民監査請求に至るのは、公開手数料が掛かりすぎること、大枚はたいて開示を受けても、把握できる公金支出の額が小さすぎて製薬企業が儲けた金額とは程遠いということで、次の手を考えました。
昨年12月から今年1月にかけて、全国タイアップにも呼びかけて全国68自治体に対して住民監査請求を起こしました。自治体が運営する国民健康保険特別会計が「効かない薬」の対価として支出した給付金を製薬企業から取り戻すよう自治体に求めるものです。この監査請求の特色は具体的支出に金額を特定せずに行うことができ、情報公開の手数料がかからないことです。多数のタイアップ会員が自分の住んでいる自治体の監査委員会に出向き、「効かない薬」に支払われた保険給付金=私たちの税金を取り返して欲しい!と求めてきました。住民監査請求なんてやったことの人が殆どです。結構、真剣になって楽しめました。
3月末現在、大半の自治体で監査請求が却下あるいは棄却されていますが、その理由は言葉遊びのような中味のないものばかりです。そこで原告が5名いる東京都世田谷区を選び、3月17日住民訴訟を起こしました。厚生省のお膝元、東京での闘いに、乞うご期待。