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 1997年3月、厚生省はWHOの勧告を受けて、「医療用具」として脳外科の手術等に使われていた「ヒト乾燥硬膜」(商品名リフィライズド・デュラ等)の使用を禁止しました。これは、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に罹る危険があるためですが、その後現在まで、日本国内から、硬膜を使用していたCJD患者が61人見つかっており、7人の患者は裁判を起こしています。
 薬害オンブズパースン会議では同年6月に「硬膜使用患者の追跡調査等」に関し厚生省に要望書を提出しましたが、その回答が得られないまま日時が経過するうち、今度はCJDがアルブミン製剤を通じて伝達される可能性が疑われるようになりました。それは、英国で作られたアルブミンを含む放射線診断薬のCJD汚染の可能性を指摘した新聞報道や、アルブミン製剤使用後にCJDを発症した事例があることが学術論文(2報)で報告されているからです。欧州医薬品医薬品管理庁も新型CJD流行地のヒト血漿由来のアルブミンを使用しないよう指導しています。
 CJD病原体は熱に強く、滅菌対策が難しいのですが、採血後保存前の血液から白血球を除くのが有効との指摘もあり、この白血球除去が他にも利点があるとして、欧米諸国では血液製剤の白血球一律除去処理の義務化が検討されています。
 以上のことから、7項目から成る質問書を2月19日に厚生省に提出し、回答を待っていますが、文書回答がなければ、厚生省に聞きに行く予定です。以上2つの要望・質問書はいずれもホ-ムペ-ジに掲載されています。

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