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 薬害オンブズパースン会議でトリルダンの検証を始めた三ヶ月後にシオノギは取売を中止。
 昨年十二月、当会議は厚生省、日本ヘキスト・マリオン・ルセル社や臨床試験代表世話人の牧野荘平氏に要望や質問書を、投薬現場の医師には医師会などを通じて、危険回避のための具体的な要望をそれぞれ提出しました。
 厚生省では「リスク要因を避けて使えば安全な薬であるから、当面は今出されている緊急安全性情報(厚生省が医療者向けに出す知らせ)で充分」といい、こちらの指摘(現状ではリスク回避の保証はない)や確証を得たいこと(科学的に非証明な部分)については噛み合わず答になっていませんでした。
 当日会議に使われた部屋は、出荷倉庫や通路脇を思わせる騒々しさで、薄い間仕切りの向側の話し声が大きく、こちらの担当者の話が聞き取りにくくて疲れました。国民の声を聞く場の設定は最重要視すべきで、話し声が当り前に聞ける静寂さは最低限確保されなければなりません。姿勢を改めるべきです。また審査管理課の担当者が評価基準について触れていましたが、聞いていて不安になりました。薬を再審査する人達やその審査内容をチェックできなくては薬害は防げません。まだ、その肝心な部分が取り残されています(現在再審査期間中)。
 一方、日本ヘキスト社からは、「その時代の科学的水準に合わせているので問題はない」という回答がありましたが、実のところ、その時代も今日も科学的証明の問題はクリアーしていません。再質問提出間近。

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