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 全国薬害被害者団体連絡協議会(薬被連)は、毎年、「薬害根絶フォーラム」を開催しています。今年(2020年)は、11月1日に広島県薬剤師会館をお借りして行いました。

 フォーラムは、毎年、第1部で薬被連に参加しているすべての薬害被害者が被害の実態を語り、第2部では、様々なテーマで徹底討論をします。

 今年の徹底討論のテーマは、「新型コロナの『ワクチン・薬』に対する、安全性・有効性の検証を軽視した安易な承認は許されるのか?~ついに新設された『医薬品等行政評価・監視委員会』への期待と責任をふまえて~」というものでした。

 論者は、「薬害肝炎」泉祐子さん、「HPVワクチン」児玉三紀子さん、「サリドマイド」佐藤嗣道さん、「スモン」高町晃司さん、「HIV」花井十伍さんの5名で、私が司会を務めました。

 最初に、ようやく設置された「医薬品等行政評価・監視委員会」という第三者委員会ができるまでの経緯や役割について報告をしました。9名からなるこの委員会の委員の内の3名が、この日の論者の、泉さんと佐藤さんと花井さんです。

 この委員会の大きな意義の一つは、通常の厚労省の審議会や検討会は、大臣からの諮問に応じて調査審議することとされるのに対し、改正薬機法76条の3の5により、委員会自らが必要と認めるときに、意見、勧告を述べることができる、としていることです。つまり、大臣が諮問していないテーマでも、委員会が自分たちで、どのテーマについて調査審議を深めて、意見、勧告を目指す必要があるか、選択・判断することができるのです。大臣は、この委員会の意見、勧告に拘束されるわけではありませんが、意見、勧告に基づき講じた施策を、委員会に報告しなければならず、委員会は、自分たちが意見や勧告をした内容に対してどのように対応したか大臣に説明を求めることができます。

 それだけに、この日の薬害根絶フォーラムの徹底討論も、「新型コロナと社会のもろさ」「新型コロナ治療薬・ワクチンの安全性・有効性の検証と安易な承認への不安」「新型コロナのワクチン・薬の安易な承認は許されるのか」「行政評価・監視委員会への期待と責任」という内容で進んでいきました。

 最後に、私からは、この委員会の初代委員となった薬被連のメンバーでもある3人に「最初の被害者代表、患者代表として、自分たちだけで頑張るだけでなく、同じように薬害の再発防止を願う、委員でないすべての被害者や患者が、委員と同じように医薬品等の行政を監視できるよう、インターネット上で製薬企業と医師らとの利益相反の実態が誰にでも一目瞭然でわかるような仕組みなど、医薬品行政に関わる、わかりやすい情報公開を進めることも期待している」という旨の話をしました。

この徹底討論の様子は、YouTubeですべてを見ることができます。
「薬被連」のホームページからリンクしていますので、ぜひご覧ください。

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