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 「真実を話しています。」「これは作り上げた話だなどということは決してあり得ません。」

 刑事事件の被告人が自分が無実であることを分かってもらうために必死で訴えているかのような言葉ですが、これは、今年3月に当会議が主催した国際シンポジウムに参加したシンポジストである海外の被害者の方々が語った言葉です。

 「衛生当局は、私の娘ともう一人の症例は特殊であり、スペインやヨーロッパでもそういった症例はなかったと語りました。」「連絡を取り合い、スペイン保健省からも政治家からも助けを得られなかったために、私たちはAAVPを結成することに決めました。」「私たちの会に連絡してきた親たちはほとんど口を揃えて『自分たちだけだと思っていた』と言います。」「今日この場で私たちの経験してきた物語を皆様と分かち合えることは、答えが得られず、嘲笑され、不名誉な烙印を押されてきた数年間におよぶ私たちの闘いが報われる思いがします。」「我々の話は数の話でありません。娘は数字ではありません。娘は、娘です。人間です。」

 今、このシンポジウムの報告書作成作業のために、国境を越えて集まった各国の被害団体の方々の言葉を改めて読んでいるところですが、皆さんが辿ってきた苦難の道のりを語った言葉が胸に刺さります。

 薬害被害者が被害者として認められ、被害者として扱われるということが、どれだけ難しいことか。そのことは、サリドマイド、スモン、薬害エイズと過去の薬害事件が示しています。被害者が加害者のように扱われるのはなぜか。これを食い止めるのが科学や医療の倫理のはずですが、それが歯止めにならないのはなぜなのか。

 この機関紙が皆さんのお手元に届く頃には、報告書ができあがっているはずです。いつかご自分に起きるかもしれないこととして、是非読んで、考えてみていただければと思います。

 シンポジウムの様子を録画したビデオのダイジェスト版は、最近吹き替えにして聞きやすく理解しやすいものになりました。こちらも是非ご覧ください。

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