No.14 (2002-06-01)
フッ素で虫歯の子は減る。だが減った分、斑状歯の子が増える。四人に一人は見た目にも明らかな斑状歯だ。しかもこのフッ素の効果は、虫歯が多い人達での話。ここ10年来、世界中で虫歯は減ってきたため、フッ素の効果はますます減ってきている。
日本では、魚や茶などでフッ素摂取量がもともと多く、フッ素の毒性を防ぐカルシウムが飲料水には少ないため、フッ素の影響は欧米よりも出やすい。だから、日本では、効果は少なく危険は大きいのである。
フッ素は骨密度を増やすが、骨が硬くなりすぎ、逆に痛みだし骨折が増加する。
フッ素は遺伝子の突然変異を起こす作用があり(変異原性という)、染色体異常を起こす物質である(クラストーゲンという)。
フッ素が骨肉腫を増加させることは、少なくとも2つの疫学的調査の他、動物実験でも確認され、口腔咽頭癌は疫学調査でも動物実験でも確認されている。疫学調査で関連が認められた大腸直腸癌や肺気管支癌、腎癌との関連もあると考えておくべきだ。
ダウン症は、関連を示唆する疫学的調査が3件ある。関連を否定する調査もあるが、否定しきるほど質のよい調査ではない。
フッ素が変異原物質、染色体異常惹起物質であることから、発癌やダウン症、奇形、出生異常の可能性は十分考えられる。
動物実験ではフッ素の量が増えるほど死亡率が増加する。疫学調査でも、死亡率を増加させる可能性は否定できない。腎障害や、発癌性、胃・十二指腸潰瘍等、重大な病気が増加するのだから、水道水に添加する程度のフッ素濃度でも死亡への悪影響はあると考えておくほうが賢明だ。
フッ素を水道水に添加することによる危険性は相当な程度と考えられ、その危険を上回る有益性はない。したがって、フッ素を水道水には添加するべきではない。
フッ素添加問題
現在、水道水にフッ素を添加して虫歯(う歯)を予防することが検討されている。しかし、フッ素による斑状歯発生の他、ダウン症との関係も疑われており、水道水への添加には法律上の問題点もある。